創作童話『人形の王女様』前編・後編
話がいきなり前後しますが、この物語を書いてる途中、ほんの気分転換のつもりで次に解説する昔話のパロディを書いてしまったことへのささやかな償いとして書いた作品です。
最初は短い作品と考えていたのですが、思わぬ冒険活劇になり、前編、後編と分けることになりました。私としては予想以上にうまく話がまとまった作品に仕上がったと自負していおります。
実は童話も詩と同様に創作したのは初めてのことです。西洋の有名な童話に関しては、子供のころよりもむしろ成人してからの方が面白く感じますね。
高校時代のケルトの妖精物語のマイブームから端を発して、西洋の童話にはまった時があり、イソップやアンデルセンの文庫版の童話集を読みふけってたことがあります。しかし自分で作品を書くとなると簡単そうで実は意外と奥が深いと感じましたね。
ちなみにこのあとがき(2012年6月に改訂しています)を書いている現在に至るまで新しい童話の新作はアイデアすらも浮かびませんでした。それでも、いつかはまた書いて載せたいですね。いつのことになるやら本人もさっぱりわからないのですが、どうぞ気長にお待ちいただきたく存じます。
「めい作劇場」T〜W
昔話のパロディを書くことはは物語を作る練習だと言われてますが、私の場合はそんな殊勝な理由からではないんですね。ただ、訪れてくれた方の注意を引くようなものを書いてみたかっただけのことなんです。
ただ、もう少し自分なりに深く掘り下げたかったなと思うところが反省点です。でも深く掘り下げすぎるとそれだけで一つの物語が完成しそうですね。残念ながらまだそこまで筆力がないのでありますが....
「ポエムT〜W」
実を言いますと、半分ヤケッパチの気分で書いたのがポエム、すなわち詩なんですね。
これを書くまで、実をいうと詩というものを完全に馬鹿にしていたのです。しかし実際に書いてみるとこれがなかなか面白い。特に文章の体裁をあまり考えずに、ただ自分の思ったことや感じたことがストレートに書けるのがいいですね。今さらそんなこと気づくなんて遅いよ、なんて言われそうですけど。
詩の作者が自らの詩に解説を加えるのは滑稽なことだと言われていますが、それでも少しだけ解説を加えます。
まず『夢T〜V』ですが、これは私が実際に見た、寝ている時に見る夢を繋ぎ合わせたものです。特にこれといって意味はありません。もしも夢判断とか夢占いのできる方はどうぞご自由に分析してください。
ポエム『いろいろ』の「洞窟まえ」ですが、この詩は病院でMRI検査の待合室にいた時に思い浮かんだものです。これに関してはびっくりするような裏話があります。少し長い話ですのでこちらには書きませんでしたが、もしご興味があれば「よしお日記」にある2012年6月26日の『ホラーめいてて少しぞっとした話』をお読みください。
次に「ZIZEN」ですが、東北大震災に対しての海外の有名人の営業的なコメントを少し皮肉ったものです。
「人のつくりし喪」は、いつかここに掲載する予定のミステリー小説を考えている時に思い浮かんだもので、変なことを想像していたのではありませんので努々誤解のないように。それにしてもミステリー小説のアイデアを搾り出すのはむつかしいものですな。
「ダメ学生川柳・俳句」
これらの作品は、学生時代の私の愚痴を川柳や短歌といった日本古来のポエムというオブラートに包んで掲載したものです。
実はこの作品のうちの多くは、当時の不満だらけの学生生活に対してのささやかな抵抗とストレス解消の一環として落書きのように書いてたものです。
またこのサイトのために新しく書上げた作品もあります。こうした過去の自分が抱いていた皮肉や恨み節の類は、かつてそう思っていた自分をからかうつもりで書くと以外と面白いものが書けますな。それに気付かせてくれたのは自分としては大きかったと思います。
いつかまた、このような短歌や川柳を書いてみたいと思っていますので、どうぞご期待くださいませ。
「掌編集その@〜D」
掌編集その@〜Bはふと思いついたことをそのまま衝動的に思いついたことを書いて載せたものです。
まずその@の「パワースポット」に関しては、遅ればせながら流行に乗って書きあげました。神社や仏閣に限らず、元気をもらえる場所というのは存在するようですね。ただそれは人それぞれのようで、マスコミなどで取り上げられている有名なパワースポットでも、人によっては逆効果なこともあるそうです。
それに関しては、前後しますけどそのBの「逆パワースポット」に書きました。最後はちょっと「逆すぎる」ような結末になっていまいました。ちなみに登場人物の建夫が子供の時分に、神社の帰りに経験したことは私が実際に経験したことです。
正直、その経験は私には嫌なものでしかありませんでしたけど、少なくとも作品にすることで少しは気が晴れたんじゃないかと思います。
また「ケチという名のウェディング」も私の「思い出し怒り」からきています。
と言っても実際に結婚の相談をしに行ったとかではないんです。私の学生時代に二週間ほど、親の強いすすめに負けて結婚式場でバイトをしていたことがあります。その時の嫌な思い出と同時に感じた日本の結婚式のバカバカしさ等をあげつらって書きました。
最近はいろいろと変わってきているようですけど、それにしても日本の結婚や結婚式のあり方については今でも疑問に思うことが多いですね。
「自販機求めて...」はある真夏の暑い日に外出した時に、実際にあった出来事を下敷きにして書上げました。最近は本当にいろいろな種類のジュースがあるものですね。
「幸運の壷」はよく雑誌に載っている幸せになれるグッズをためした人の体験談を元にしました。本当にその体験談通りのことがあったのかは、たいていの人が疑問に思うことでしょうな。
創作落語『悪者たちの黄昏』
これはずっと前に書いてストックしてあったものを、少し加筆修正して載せました。
内容は見ての通り、悪者、すなわち、昔の特撮ヒーローに対する悪者たちが実は経営難の会社組織だったら、という設定です。自分としてはうまく落ちがついたなと自負しております。
これでいよいよこのサイトにもまた新しいジャンルが加わり、うれしい限りです。また何か思いついたら、このサイトにもどんどん発表していきたいと思っています。
「ポエムX」
『敗残兵』と『勇者たちが征く』は連続物になっていて、私がとある町の光景を見て思いついた詩です。よくお読みになれば、何のことを書いている詩なのかおわかりになると思います。ちなみにヒントは「馬」です。
『おお讃えよ、我が喜びの家族を!』についてはホンダラエッセイのどこかにヒントがあります。すぐにわかると思いますので是非一度こちらにも足をお運びください。
連続サイト小説『ファンにさせられた男』
最初に断っておきますが、私もこの物語の角田のようにアイドルにはまるで無関心な人間です。まあそれどころか女性は二次元に限るという側のイカレポンチなんですけどね。
この物語を思いついたのは、そんな私が某地元アイドルグループの本拠地のあるビルに入っているDVDレンタル店にぶらりと立ち寄ろうとした時のことです。ちょうどその日はそのアイドルグループのライブの当日だったらしく、ちょっとオタクっぽい人たちが行列を作ってました。
そのDVDレンタル店に入るにはその人たちのすぐそばを通らなければならないので、私は彼らのようなアイドルファンと思われないように足早に通り抜けたんです。外見の雰囲気だけなら私もその人たちとあまり変わらないものですからね。
最初は、この何でもないエピソードを短くまとめた一話完結の予定でした。しかし、その後、自分の中で設定が勝手に膨らんでしまいまして、もう少しでアイドルの裏側を描くような作品になっていくところだったのです。
そうなると、この物語の角田のように興味もないのにアイドルの世界にはまり込むことになってしまうのではと危機感を感じまして、何とか四話で完結ということにしたわけです。
少々強引ですが、自分としては何とかうまいことまとめられたのではないかと思っています。
「掌編集そのEとF」
しばらくの間、『南佳男・小品集』に作品を上げていないということで、新たに書上げたのがこの二編です。
本当はこうした短編作品をもっと載せたいと思っているのですが、何分にも管理人の力不足ゆえ、なかなかよいアイディアも思い浮かばないんですね。
そのEの『カウンセラー』についてですが、これはどこか他でも書きましたけど、学生時代にカウンセラーに人生相談をもちかけたら、逆にもっと欝になったという体験に基づいて書きました。
モチはモチ屋という言葉がありますが、中にはそれがあてはまらないケースも現実にはあるということですな。
次にそのFの『命名権の果てに』は『カウンセラー』の口直しに書いた本当の意味でのナンセンス小説です。
ある自治体が市の名前の命名権を売ろうとしていることが話題となっていますが、この作品はそれをモチーフにした物語です。しかし、物語そのものは、たぶん小学三、四年生くらいの子が好きそうな話じゃないかと思います。
ちょっとバカバカしい物語になってしまいましたが、人によっては、意外に笑えるかもしれません。
「掌編集そのG『アニメショップにて』」
これは実体験を元にした作品です。
世界のあちこちで不況の風が吹き乱れている中、私がよく行くアニメショップには、いつもレジに行列ができていて、そういう風はあまり届いていないように感じます。
さて、こうした店で新しく発売された漫画やDVDなどを買ったり、予約したりすると、カードやステッカーなどいろいろと小さなおまけがもらえるのですが、たまにちょっとサービス過剰かなと思うこともあります。
この作品ではそういったサービスに巻き込まれるアニメ好きの客たちのことをちょっと大袈裟に描いてみました。最後にこの作品の主人公のたどる運命もまたアニメ好きだからこその宿命なのかもしれません。
「掌編集そのH『主催者の意向』」
掌編集の前作を書いたのは半年以上も前なので、そろそろ新作をと思って無理矢理ひねりだした作品です。
今回は実体験ではなく私の勝手な想像で書いた作品ですが、こういうパーティーを主催した人、出席した人っているんでしょうかね?
ここに描かれたパーティーの主旨について説明すると、どうしてもネタバレになってしまうので本編を読んで頂きたいのですが、面白そうなので私もあくまで一参加者の立場で参加してみたいかなと思います。
「掌編集そのI『商品をテスト』」
前作は半年以上ぶりに書いたのですが、今作はさらに一年近く間があいてしまった作品です。
ただ今回は無理矢理ひねり出したというのではなく、たまたまテレビのコマーシャルを見ていて思いついた作品です。最初のうちはもう少し短い、軽い作品ということで書き始めたのですが、書いてるうちに、相変わらず子供から大人まで競争原理が根強い風潮を風刺するような作品になってしまいました。
次回はもう少しナンセンス色の強い作品を書いてみたいと思ってます。
「掌編集そのJ『季節の変わり目に』」 新作!
この作品は掌編集・そのC『自販機求めて...』と同じように、秋から冬へと変わろうとするある夕暮れに、自転車での移動中にあった実際の出来事を下敷きにしたものです。
前半部分がちょっとエッセイみたいになってしまいましたが、この作品を書く前に、ちょっと上から目線の文章を読んだので、それに対するアンチテーゼを脚色として思わず付け加えてしまいました。
書きあげてしまった後に、これはちょっとどうかなと思ったのですが、私としては、これによって季節の変化が鬱陶しいものとしか思えない無粋な俗物人間の不平不満が際立ったのではないかと思っています。
この作品のモデルになった道は、たまに通る国道沿いの一本道なのですが、そこを数キロほど自転車で走行すると、どういうわけか横断歩道を渡ろうとするたびに信号に止められてしまうのです。さすがにイラッとしてしまいますが、こればかりはどうしようもありませんからな。
泣く子と信号機には勝たれないということです。